これを2009年総選挙夏の陣が、民主党大勝後の9月3日に書いている。
政治のことを書くつもりはないが、ここで「持続」を「継続」を考えてしまった。
この持続は・・・常に宇井清太の頭から離れない。
GMの破綻、大きな会社が破綻、整理に追い込まれるたびに、
この持続、継続の困難さが身にしみて来る。
ラン界でも、世界をみれば・・・壮大な夢を描いた蘭園が、次々に夢半ばに挫折していった。
日本でも同じであった。
ビジネスの世界では、優勝劣敗は当然のことである!
そういうことであるが、権勢を持続するのも難しいことを今回の選挙が示した。
この権勢とラン株の株の勢いとオーバーラップする。
ラン栽培で、株の勢いを維持、持続させることが最も困難である。
趣味の園芸でも・・・情熱を持続させるのが最も困難である。
衝動で・・・小手先で・・・安易で・・・長続きはしない。

これは、園芸、農業でも同じである。
昔から「産地は移動する」と言われた。
昔の有名産地はいつの間にか衰退し、市場を席捲するのは新興産地になる。
土壌の持続が出来ないためである。
現在の近代無機化学農法では、必ず土壌の老朽化が起こるからである。
アメリカで、オーストラリア・・・で土壌の老朽化が進み・・・と報じられている。
この原因は、実はラン栽培の持続困難と同じなのである。


ランの自生地では植物はランに限らず持続・・・している。
少なくとも相当な年月のサイクルの中で持続し再生する生活を営んでいる。
持続と再生。
屋久杉の大王杉もいづれ倒れ朽ちる。そしてヒコ生えが芽生え育つ。
ランの大株もいづれ倒れ、材木腐朽菌(ラン菌)のエサになる。
しかし、ランの自生地は、ランの胚乳を持たない種子が芽生えることが出来る!
朽ちた枯れ落ち葉、朽ちた植物死骸が分解した養分が次世代の生きるエネルギー源になる。
これが炭素循環である。
問題はここである。
種子が芽生えることが出来ないところでは再生はないということである。

現在のラン栽培を見てみると、種子が芽生えることが出来ない用土を使用している。
自然界ではこういうことはない。
現在のラン栽培は、無菌培養、メリクロンという苗生産で再生しているに過ぎない。
更に、山堀りして補充している。
これは、厳密な意味での持続、再生ではない。
無菌培養、メリクロンが成功していないランでは出来ないからである。
メリクロンでは変異が起こる危険があるから、貴重な交配親、原種では・・・
オリジナル株の持続保存は難しいものになる。

実際、10年前に発行されたランの銘花の本に掲載されている個体。
10年後には、多くの品種が絶種ということが希ではない。
ラン菌のいないコンポストで栽培しているからである。
ランの自生地における枯れ落ち葉のラン菌による分解・・・炭素循環がないからである。
胚乳を持たないランの種子が発芽する絶対条件が、
枯れ落ち葉、ラン菌、炭素循環である。

ラン科植物は、この枯れ落ち葉の炭素循環の中で究極まで進化したものであるが、
地球上の80%以上の植物は、この枯れ落ち葉の中に自生する。
菌根植物でない独立自養植物であっても、枯れ落ち葉を分解する材木腐朽菌を無視できない。
何らかの関係を持つ。
ランの自生地は、ランだけ生きているのではない。
同じエリアで、共存して生きている。
同じ菌、同じ菌が分解している養分を吸収していきている。
それで、自生地では誰も肥料を施さなくとも、人類が地上に現れる前から、
植物は生き続け持続再生して森林、原野を形成してきた。
ランの自生地には、人間が育種して「作物」まで進化した植物も多い。

ランの用土は、狭い世界のラン栽培にだけ使用されるものでは本当の用土とはいえない。
水ゴケで果樹、野菜の多くは作れない!
他の植物でも、作物でも素晴らしい生育をするものでなければならない。
このラン菌による炭素循環栽培法は、以上のような理由から、
ラン科植物以外の植物、作物栽培にも適合する理論でなければならない。
そういうことで、SUGOI-neを多くの植物、作物で栽培実験を行ってきた。
そうして解かったことは「枯れ落ち葉」の中に自生する植物は、ほとんど素晴らしい生育をすることが実証されたのである。
独立自養植物であっても、枯れ落ち葉の炭素循環の中で生きているという事実である。
光合成で作る糖、糖質。
枯れ落ち葉を材木腐朽菌が分解して作る糖、糖質。
地球の地上表面に毎年新に出来る枯れ落ち葉。
これを短時間に分解する好気性菌の材木腐朽菌。
この講座は、これまで嫌気性菌の陰に隠れ、見落とされ、削除されてきた炭素循環が、
宇井清太のラン菌新発見によって、実は植物、作物、ラン栽培の根本であるという
新理論を展開するものである。

地球の自然を見る。
植物のあるところ必ず・・・・毎年枯れ葉、植物の死骸が生まれる。
植物が世代を交代、新陳代謝しなければならいからである。
スクラップ and ビルドは生命活動では必然である。
このとき必ず枯れ葉、植物の死骸がでる!
それは、すべて、炭酸ガスと水を原料として光触媒で作られた炭素高分子化合物からなる。
それが次世代の、翌年の植物の養分となる。
だから、自生地では人間が余計なことをしなくとも植物は生き続ける。

ところが、ラン、山野草では、この当たり前のこことが行われてこなかった。
山から掘ってきたとたんに、この「枯れ葉」、これを分解する材木腐朽菌を敵視、削除してきた。
「根腐れ」の元凶とまで理解されてきた。
分解の早いものはダメ。
分解する菌はダメ。

このラン菌による炭素循環栽培法、これまでの栽培法を根本から見直し、
本当の自然界の原理原則から再構築するのである。
新しい有機栽培法、有機農法を構築することになる。
一つの発見が、想像もつかない新しい世界を切り拓くことは、歴史上多々あることである。
植物栽培では実証こそ真実だからである。
SUGOI-ne栽培は、枯れ落ち葉の自然の営みを鉢内、農地に再現することである。

持続、再生可能なラン栽培
              園芸、農業
の構築

          ラン菌による炭素循環栽培法の目的である
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